さて、今回は地味なイメージのある書道を最大限にアピールしたいと思います!
3つのテーマに沿って、全力でオススメしたいと思います!
子どもにとって書道・習字のメリットは?
大人になってからの書道、その楽しみとは?
どこまでイメージアップできるでしょうか、乞うご期待!!
1.身体・健康
さて、まず初めのテーマは、身体・健康。
完全インドアな習字という習い事、または書道という趣味。
身体や健康について効果はないんじゃないの?と思われがち。
じつはそうでもないのです。
書道(習字)が及ぼす身体に与える影響とは!?
書道(習字)の意外な一面が見えてくる!!(おおげさですねー)
感覚を磨け!身体のコントロール!!
机の上に置かれた真っ白な半紙に向かう。
背筋を伸ばし、下っ腹に少し力を込め、肩の力を抜く。
筆を持ち、墨を含ませ、筆先を何度もそろえる。
気持ちが落ち着いてくる。
細く静かな長い呼吸。
だんだんと集中力が高めていく。
ほんの少しの緊張と興奮。
姿勢と気持ちの準備ができたら今度は手と指。
さあ筆を持って・・・力を入れすぎず、肩に力を入れず・・・。
筆を持った手とその指先の感覚。
感覚を研ぎ澄ます。
脳からの指令。電気信号のやりとり。
筋肉が反応する。
1画目、起筆。太くするか細くするか・・・。
半紙のどこへ筆先をつけるか。
今まさに半紙に筆先が・・・
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あまり身体を使わないと思われがちの書道(習字)ですが、実際に字を書こうとすると身体の様々なところがフル回転します。
思いつくままにざっと挙げてみると、
- 細く長い呼吸
- 姿勢の保持
- 集中力
- 座禅や瞑想のようでもある
- 没入感
- 脳トレ・パズルのような図形認識
- 静かな興奮
このような感じでしょうか。
細く長い呼吸や身体の重心を考えるあたりは太極拳とも似ているよう。
力まずに自然体で筆を持つことが出来れば、指先は温かくなりしっとりと感じます。
わりとすぐに没入感(集中し周りが気にならなくなる感じ)があるのは書道(習字)ならでは。
日頃の不安や考え事から離れられる時間。
指先の感覚に集中し字を書く、ということは意識的に指先を使うこと。脳トレと同じ。
老化予防であるしアンチエイジング。
子どもであれば、「ひとつの事をじっくりできることになる」きっかけとなるのではないでしょうか。
落ち着きの無い子どもが落ち着くようになるとは言いませんが、少なくても1枚書いている間そこに座り続け、自分なりに字の善し悪しを考えたりしています。
(そして元気の良い字を書くんですよ!)
半紙を一枚書く間、途中で失敗した!でも最後まで書かなければいけません。
自分との戦い。最後まであきらめず、名前まで書く。
うまくいかなくても、最後まで書き上げる。粘り強く。
失敗しているからもう書きたくない!心が折れそうになる。
それでも書く。
これは心の鍛錬にもなります。
最大の敵は自分!
漢字の構成はパズルのようですし、字の形を丸や三角・四角でイメージしたり。
それを組み合わせていく。図形認識。
ここを大きく書いてしまうと全部おさまらないし、はみ出す。
それじゃあどうしようか?と考える。
かっちりした鉛筆と柔らかい筆、二つの書き味の違う筆記用具の作業は、脳にとても良い作用をすると想像できます。
(根拠はありませんが、早期幼児教育の本にはそのようなことが書かれています)
条幅の場合。
条幅を書くとなると床で書きますが、書いている間はしゃがんだり立ち上がったりの繰り返し。これがかなり足腰に効きます。
条幅もやはり書く姿勢が重要。下っ腹に少し力を入れ、書きやすい姿勢を保持します。
夏場の条幅練習は汗がたれてくるほど。
「条幅を書く」となると最初の敷居が高いようで。
習われているみなさんに条幅を勧めると尻込みしてしまいがち。
2・3枚書いてみればわかりますが、すぐ慣れるんです。
紙の大きさでびっくりされてしまうようで。
ここだけの話ですが、条幅を書くのがじつは一番楽しい瞬間なんです。それも二八や全紙などの大きいサイズの条幅。
私のように公募展に出すようになるとその締切までたくさんの枚数を練習します。
50枚や100枚書く人もザラにいます。
その練習の時間。楽しい瞬間はやってきます。
私は自分の好きな音楽を携帯プレイヤーに入れ、周囲の音をシャットダウンして書き込みます。
丸一日使えば30枚前後。
私が使用しているのはこちら。
液晶画面がないものの身体にプラプラ下がる本体がないので、書き込み用には最適。
条幅書きは床にしゃがんで書くため、姿勢はいつも前のめり。
そうするとイヤホンコードが目の前をプラプラ。たまに本体がポケットから落ちてきたり。
でも、このモデルだと本体が煩わしくありません。
液晶画面が無くて曲を選びづらいことはありますが、そもそも私の場合、曲をあれこれ選ぶことが少ない。
アルバム10枚程度入れて流しっぱなし。これで十分なんです。
このモデルには外音取り込み機能がついており、これが以外と便利。
周りの音を取り込んでくれます。
この外音を取り込むマイクのほうにバッテリーが取られるのか、そこまで長時間再生するわけでもないかな。液晶画面あるものと同じくらいはもちます。
携帯プレイヤーで音楽聴きながらの書き込み。
これがとても楽しい。
好きな音楽、好きな書、創作・工夫、上達。
書けば書くほど作品は変わっていきますし、達成感があります。
身体は汗ばみ、足はパンパン、身体を支える左手も疲れてきます。
それでも書き続けていくと、ランナーズハイのようにふわーっと気持ちよくなっていきます。
お気に入りの曲とともに紙の上を筆が走る感覚。そしてランナーズハイ。
まさに「疾走感」。格別です。
(それがいい作品になっているかというと、それはまた別の話ですが)
これがとてもやみつきになります。
へとへとになるまで書き込み、両手で抱え込むくらいの量の書き上げた作品を見て満足。
そして書き終わった後のビール!!
ともに語る仲間がいれば最高です。
書道(習字)は、派手な興奮はありませんが、静かな興奮が細く長く続きます。
スポーツのような体力こそつきませんが、メンタル面を強化してくれるような効果は十分にあると思います。
そして身体のコントロール。
字形のとらえ方、組み立て、字の重心やバランス。とても理数的。
自分に課題を課し、それをこなしていく。
自分の弱点をみつけ克服する。
我慢強く粘り強く。
単純作業の繰り返しを基礎とする。
集中する。
没入する。
それが天候に左右されず、室内で体感できる。
呼吸を整え、手先や指先の感覚を磨き、身体をコントロールする。
人間は自分で思っているほど、思うように身体は動かない。
それを再確認できるのも書道(習字)。
第1のテーマについてはこれで終了です。
次は2.知識・教養編です!お楽しみに!