持ち方を直すのはとにかく時間がかかります。
筆だけでは無く、鉛筆、お箸・・・ため息をついているお母さんもいるのではないでしょうか?
一度身についた「その人の持ち方」はちょっとやそっとじゃ直りません。
子どもなりに
うちの教室では硬筆(鉛筆)の指導もしていますが、鉛筆ほど直らないものはないのかなあ・・・と考えたりします。
鉛筆には持ち方矯正用のグリップをつけてあります。現在は全て三角鉛筆を使用。
これを素直に握って書く子はまだいいですが、わざわざこれを外して書く子の多いこと多いこと。
稽古の時に、そんな状況を苦笑いしながら見ているわけです。
習字の教室は週に1回、1時間弱。たったそれだけでは持ち方は直りません。
やはり家庭でのフォローが一番です。
素直な子はすんなり受け入れ、直そうとします。
素直で無い子(言葉は悪いですが)は、自分の持ち方を固持します。
「素直で無い」なんて表現をしましたがお許し下さい。
そういう子は自分なりにいろいろ考えている場合が多いです。
その子なりに自分の頭で考え、必死でなんとかしようとしているのです。
学校の勉強では早く書くことの方が重要だったりします。
宿題も早く書けばその分早く終わります。
今の小学生、とにかく忙しそうです。
数々の習い事に、日々の家庭学習。
忙しいなりに自由時間を作れるように早く書いてしまうのです。
偉いじゃないですか。その歳で仕事の効率化ですよ。
気長にがんばれ
小学生でさえ「自分が持ちやすい持ち方が自分にとって正しい持ち方」という考えでいます。
稽古中も時間があれば持ち方を直しますが、直るのはその時だけですぐに元通り。
それでも根気よくちょこちょこ直してやります。
個人差はありますが、それでも正しい持ち方は身につきます。
気長にいきましょう
早い子でも半年、長い子で3年とか・・・もうこれは子どもの中では自分との戦いなのです。
(先生が直せって言ってる・・・戻っちゃった・・・また直せって言ってる・・・うまく書けないし、どうやるんだっけ・・・やっぱりいつもの持ち方で書こう・・・また直せって言われた・・・)
子どもも葛藤しているような気がします。
なんで書きにくい書き方で書けっていうんだろう?
いつもの持ち方でも書けるんだからいいじゃん!
それでもいいよー、でも正しい持ち方も知っておこうねー、と。
うちではこういう感じです。
(毛筆の方が正しい持ち方にしたときの、イメージが強いのか、硬筆より毛筆の方が直りやすいですね。)
時が経てば、子どもも成長して切り替えることも覚えます。
「習字の時間だからちゃんと持とう・・・ゆっくり書こう・・・」
正しい持ち方が書きやすいんだ、と理解できるまでにはさらに時間を要します。
習字に触れている時間が長くなっていけば、意識しなくてもちょっとずつ日常に出てくるのだと思います。
そうなる前に習字をやめることになっても、何かしらは残っていると思います。
1年生の時のノート、習字を始める前のノート、取っておいて下さいね。
きっとわかりますから・・・。