こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
今日は当教室の内輪話みたいなもので、
事情を知らない方にはちんぷんかんぷんかもしれません。
ご了承ください。
当教室の主幹。
当教室の主幹は、私の母ですが。
雅号を「汎山(はんざん)」といいます。
この雅号は、まだ駆け出しだった頃、当時の師匠に付けてもらったそうで。
この汎の字、
「汎用性(はんようせい)」などと使われるように、
・あまねく
・ひろく
みたいな意味があります。
あまねく+山。
なんだか変な感じがしますよね。
第一、さんずいの文字に山をあわせるなんてチグハグにも思えます。
母の性格をよく表している。
とまあ、私も昔はそう思ったのですが、
うちの教室の特色として、
・アットホームで
・敷居が低く
・誰にでも門戸を開き
・去るもの追わず
・来るもの拒まず
・暇になったらまたおいで
・あんたたまには遊びに来なさいよ
みたいなゆるい教室なので、
「名は体を表す」
でもないですが、
「汎」という文字が付いた汎山という雅号、
これは母の特徴をうまく捉えた雅号だなーと感心するのです。
あまねく、ひろく、誰でも登れる山。
みんな寄っといで、というイメージ。
書闊の会。
そして、
当教室内の有志(?)の集まりで、
「書闊(しょかつ)の会」
というものが当教室にはありまして、
これには「闊」という字が使われています。
母はなぜこの字を選んだのかというと、
活という字が母の本名に入っているから。
活→ならば闊、という安直な理由。
この「闊」の字、
どんな意味かというと、
これまた、
・ひろい
・おおらか
という意味。
汎の字は、「ひろく、あまねく、一般的」という
開けている的な“ひろい”という意味に対し、
一方、闊の字は、「大きい、ひろい」という
面積や空間がひろくあいているという意味。
知ってか知らずか、この共通性が偶然ながら面白い。
少者懐之。
そしてもう一つ。
東京のとある先生が、母含め私たちの大先生になるのですが、
その先生の個展に行ったときに、
母がパッと見て、ひと目で気に入った作品がありました。
「少者懐之」
東京の大先生直筆の作品なのでとても高価だったのですが、
母はこの作品にとても惹かれて購入。
「少者懐之」…
見てすぐに意味が分かったあなたは、
学識がある!
私達は(作品は素晴らしいものの)んー?あー…(こんな感じの意味かしらー)くらいでしたね、初めて見たときは。
意味はというと。
これは論語の一節。
少者は、年下・目下の人たち。
懐は、なつく。
「年下・目下の人たちになつかれる」(なつかれるようになりたいものだ)
という意味だったのです。
汎や闊にも通じる言葉が「少者懐之」だったのです。
まとめ。
汎山の雅号から、
書闊の会、
少者懐之、
とつながらないような3つのことがつながったのです。
これに気付いたときは、
母の性格から
教室のイメージ、
すべてがあわさった感じがして、今に至るんだなーと。
とても不思議に思ったものでした。
今では3つともどもとてもしっくり来ます。
この「少者懐之」は広面教室でご覧いただけます。
ぜひ機会があればご覧ください。
しょうじ書道教室でした!