こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
これからの書道教室は、手書き全般を担っていくのかな?という単純な思いつきから始まったこの連載。
書道で培った技術で、手書き全般をサポートしていくような・・・そんなイメージ。
学生生活での手書き。
ということで、昨日は幼児~就学前後、のお話をさせてもらいました。
そして本日は輝ける学生時代。
これはもう手書き全盛期ですねー。
毎日手書き。
ノート、ドリル、レポート、作文、計算、漢字書き取り、英語・・・。
とにかく書いて書いて、書きまくり。
書いて覚えるしかないところも。
小学生。
習字が学校で始まるのが小学3年生。
「書写」という授業が始まるわけですが、今現在、時間的にはそんなに多くの時間を割いているわけではないですね。
学校の書写だけでは不十分というのも仕方なし。
それでも、そもそもの“文字のつくり”というものをじっくりやるには書かせないもの。
『線』というものが、左から右へ、上から下へ、引いて書いてある、という大前提をクラスのみんなで確認する。
日本の文字はもともと筆で書かれていた、と理解する。
こんな超基本的事項を確認するために学校の書写はあるのかなー。
ごくごく基本的なところまでしか学校ではやりません。
なので、その文字ひとつひとつの特徴だとか、各文字に共通する部品の書き方だとか、いい形のひらがなの雰囲気だとか、強調する線があるのだとか、パッと見たときにきれいにみえるコツだとか、文字の歴史だの、漢字の成り立ちだの、そういう細かい所は書道教室で補うところなのでしょう。
漢字が得意になる。
話がぼやけてきたので手書きの話に戻しますが。
小学生時代では、習字の授業。そして毎日のノートやドリル。
文字をしっかりはっきり、線の1本1本を積み重ねていく習字にはいろいろな効果があります。
・整った文字になる
・漢字を覚えやすい
・読みやすい文字が書ける
大きなところはこのあたりでしょうか。
漢字が苦手、というお子さんには習字が良いのかな?と感じます。
漢字が苦手な子は、おそらく、漢字ひとつひとつを丸暗記しているのでしょう。
なので覚える漢字が増えてくる小学3年生のあたりから苦手になってくる。
ひとつひとつを丸暗記しているから容量オーバーになって覚えられなくなる。
横線が2本なのか3本なのか、それとも4本なのか、いちいち覚えていく。
逆に苦手意識のない人ならピンとくると思いますが、漢字って、イメージですよね?
そして共通部品がたくさんある。
みんなバラバラにできる。
編が違うだけで、旁は同じ。
とか、
読みが同じで、違う漢字。
とか。
例えば、「草」は
草冠+早い、
だし、
草冠+日+十
だし。
早いを“ソウ”と読むから草も“ソウ”と読むのだし。
草冠は植物関係にくっついてくるのだし。
どんどんイメージで紐付けされていく。
丸暗記の必要は無いんです。
あっちの漢字とこっちの漢字が隣り合わせなようなイメージで覚えていく。
習字をやっていればこういう話には事欠かないわけで。
習字(書道)の先生達は少なからずこういう話が好きなわけで。
週に1回、字を書きに習いに来るのだけど、先生は勝手にこういう話を頼まれてもいないのに聞かせてくれる(笑)。
書道教室にいると、
周りに見える文字は文字本来の美しい形で書かれた文字であり、
その隣で先生がいろいろ漢字のことをしゃべってくれる。
そんな環境に数年いれば、自然と文字に対する理解も深まるのではないのかな?と。
成績を左右する字。
ノートに書く文字、テストの答案、
「読めなくてバツ」
になっていませんか~?(笑)
って笑い事じゃないか。
しっかり書けない=認識が甘い、という話も。
「あいまい」に覚えていたり。
こんな本もあるんだなー。
読んでみようかな。
漢字に限らず、数字もいい加減に書いている子は気を付けて。
小学生低学年のうちはまだ習う漢字も簡単だから、
なんとなく覚えて、
なんとなく書けている、
という状態もあるかも。
ひとつひとつはっきりとしっかりと書くことが、漢字の覚えにつながりますし、定着もします。
定着すれば使える。
使えれば応用が利く。
応用が利けば、今度は初見でも見当がつきますよね。
中高生。
自分の文字にこだわりをもつ時期。
特に女の子なんか、いわゆる「かわいい文字」を練習したりして。
わざわざ悪筆を習わなくても・・・と思うのですが。
それでもこの時期は本人の好きにさせておきましょうね。それが一番。
まともな字とかわいい字、かき分けられればいいですね。よく知りませんが。
「ノートの取り方」のようなコツを仕入れても、そもそもの字が汚ければ効果が無いような・・・。
自分で書く文字は、後から誰かが見ます。
それは友達だったり、自分だったり、相手はいろいろですが。
文字は「後から見る」という前提で書いている。
確認のため、なんとなくノートを取る場合もあるでしょうが基本的には後から見るものです。
後から見たときに、そのときパッと頭に入る(読める)よう最低限のレベルで書いておかなければいけません。
昔は「見せる相手に失礼のないように」美しい文字を習ったようですが。
現在は「見せる相手に分かりやすく伝えるために」文字を習うところがありますね。
まとめ
学生時代は手書きの毎日。
漢字を覚えるのも、作文を書くのも、学校で板書をノートに書きうつすのも。
友達に手紙を書くし、自分の思いも伝えるし。
考えをまとめたり、毎日のうっぷんを書き散らしたっていい。
硬軟ともに手書きづくし。
軟のほう、そこに文字の上手いヘタはないけども。
基礎があるのとないのとでは大違い。
中高生が美文字を書けばインパクト大。
特技としての書道もある。
どうです?手書きもまだまだ捨てたもんじゃないでしょう?
次は社会人になってからの手書きにスポットを当ててみましょう。
しょうじ書道教室でした!