こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
蒸し蒸ししますね・・・。ふう。
添削ってどうやってるの?
席書大会、学校ですでに終わった子も出始め、だんだんと落ち着いてきました。
手つかずになっていた毎月の課題をのんびりと。
ところで。
私達、指導者は添削(丸つけ)するとき、どんなところを見ているのでしょうか・・・?
まあ、全部といえば全部なのですが。
席書大会の条幅作品で申し訳ないのですが、例えば6年生のこちらの作品。
じゃじゃん。
みなさんならどこを直しますかー??
“私の場合”ですけどねー。あしからず。
まずは全体のバランス。
さすが6年生。
もうすでに「4文字のバランス」は取れています。
普通(?)だったらもう少し字の大きさや配置がバラバラになって書いてきますので、それを直すように言います。
3年生や4年生ならこうはいかない。
それぞれの字の大きさを説明していきます。
この課題であれば、
「望」「光」は大きくだよ。
「の」は小さくして。
みたいな感じ。
どこかが極端にくっついたり離れたりするもんです。普通は。
さすが6年生だな、ホント。
全体のバランスが取れたら。
全体のバランスが取れてきたら、今度は字をひとつひとつ見ていきます。
この作品の場合、パッと見ただけでも・・・
7つはありますねー。
希
① 左はらい、筆脈をつけて。
② 横線、“ふせ”が入ってない。
望
の
光
このあたりが私の頭に浮かびます。
まだ子どもには伝えていませんよ-。
いきなり全部は無理。
ざっくり挙げた7つの修正点も、いきなり全て直すのは一般の生徒さんでも無理。
小学生なら2つか3つ。
どれかに絞って相手に伝えます。
最初はどれを言おうかなー・・・。
「希」と「の」かな。
定着を見る。
この2つか3つの修正ポイントが定着するまで練習させます。
定着率は70%くらいを目指して(体感値)いきます。
3枚書かせたら2枚はできている。
ここまですんなりくる子もいれば、最初の全体の4文字のバランスが直せない子もいるわけです。
千差万別。
その人それぞれ。
頭で分かっていてもできない。
大人(父兄・保護者)から見ると、
「なんでうちの子書けないの?」
と思うこともあるかもしれません。
しかし、実際書いてみると分かるのですが、子どものみならず大人の方・一般の方でも「書くだけで精一杯」な感じなのです。
10枚、20枚書いてようやく自分のクセがはっきりして、「ああ先生に言われていたっけ」と余裕が出てきて直すことが出来るのです。
「字を直す」というのは頭をフル回転させます。
文字を図形のようにとらえる空間認知能力も必要でしょうし、
穂(筆の毛)の状態をイメージする想像力も必要です。
力加減で線の太さは変わりますし、穂(筆の毛)に含まれている墨の残量もイメージしておかないと。
毎日おつかれさん。
それを子ども達は汗だくになりながら帰ってきて、習字に取り組むわけです。
たいしたもんだ。
今週はとても暑かったです。
今週は子どもを少し多くほめてあげてください。
習字はほんの少しずつしかうまくなりません。
しかし、確実に上手になります。
練習した分ちゃんと上手になります。
3年続ければまるで違います。
長い目で見て下さいね。
しょうじ書道教室でした!