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そもそも糸偏って頭でっかちなんだよっていう話。

そもそも糸偏って頭でっかちなんだよっていう話。

実績&ポートフォリオ

しょうじ書道教室

おはようございます、秋田市のしょうじ書道教室です。

今朝の秋田市は・・・雨?

くもり・・・?

天気がいまいちなGWスタートです。まったく予定を決めていない・・・。

そもそも糸偏。

昨日、子どもの(書写的な)糸偏のお話をしましたが。

ここで一般的・書道的な糸偏の書き方のお話を。

「糸偏は頭でっかち」

という認識をしたほうがいいよ、というのは

私が篆刻の先生から聞いた話。

糸偏の文字ならなんでもいいのですが、

ここでは「紀」という文字で説明しますね。

篆書体。

画像中央、篆書体。

趙之謙(ちょうしけん)の文字。

糸偏がお分かりでしょうか。

袋状の形が上下にぽこんぽこんとついていて、足が3本ぶらさっがてます。これが糸偏。

パッと見、同じ大きさの袋が並んでいますが、

若干、上の袋のほうが膨らんでいませんか?そうは見えなければ別にそれはそれでいいんですが。

そういう気持ちで見るもんだと言われました。

言われるとそう見えない?

隷書体。

さてお次は隷書。

曹全碑(そうぜんひ)という古典の「紀」。

篆書では2つの袋だった部分が、このように変化しています。

上は菱形、下は三角。これが糸偏。

菱形と三角じゃあどっちが大きいか分からないようなものですが、

菱形のほうが大きいんじゃありません?

このような書道字典の文字は多くが石碑から拓本してくるので(拓本するという言葉はないんだけど)、

石版のほうで文字が摩滅していて文字が鮮明では無いという前提も頭にいれておきましょう。

糸偏は頭でっかちという結論にしたいので、

上の菱形が決して小さくはないという認識でいきましょう(意味不明)。

草書。


昇仙太子碑という古典。この古典はよくわかりませんが。

1画目の斜めの線が長い。

これが糸偏の頭の部分を表しています。

行書。

そして行書体。

集王聖教序。

これも1画目がぴーんと出ています。

そういわれるとだんだんそう見えてきませんか?

実際の所は微妙ですけど。

楷書。

そして楷書体。

九成宮と、孔子廟堂碑。

これはもうしっかりと1画目を大きく書いている。

とはいえ他の糸偏の文字を見ると、

1画目を小さく書いているものも見つかります(どっちなんだ)。

まとめ。

それでもそれでも、やはり、

全体的に俯瞰してみてみると、

糸偏の1画目は大きめに書く、という形が多く見られ、

臨書を重ねるとそれが自然と分かってきます。

「この字ってこんなバランスだったっけ?」

というのは古典が拠り所になるのです。

ということで連休中、暇な方は臨書をお楽しみください(笑)。

しょうじ書道教室でした!

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