ふでれん!

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ちょっと待ってよ、さんずいの話。

ちょっと待ってよ、さんずいの話。

実績&ポートフォリオ

しょうじ書道教室

おはようございます、秋田市のしょうじ書道教室です。

さんずいの話。

とある小学校の2年生がこんなお話をしてくれました。

「学校の先生がねー、私の書く“さんずい”を見てダメって言うのー」

なんてこった。

どんなふうに書いているの?と聞くとちゃんと書いている。

これは私が書きましたけどね。

「これのどこがダメなんだって?学校の先生はどう書けって言っているの?」

こうなんだって。へえ。へーーーーーー。
どうやら、

ここが気に入らないらしいんです、その学校の先生は。

おかしいなあ。「さんずい」だよなあ。

「さんずい」っていうのは「三つの水」で「さんずい」です。なんてあたり前のことを言わせるんだ。

ひとつ、

ふたつ、

みっつ、

これでさんずい。


ここのシューッと伸ばすところは、

点を打ちこんでからの筆脈なわけで、

あってもなくてもいいし(書写的にはダメだけど)、長かろうと短かろうと、さんずいはさんずいなのでして。


教科書体だってこのようになっているし、

その学校の先生は何を思ってそう思い込んでしまったのか・・・。

筆で書くと、明らかに「点」を打ち込んでいる痕が残るから、

点の起筆が見えようが見えまいが、さんずい。

古典をよーく見ると、さんずいの起筆があまり出ていないのもありますよ確かに。

でもこれ、筆の太さが見えますでしょ奥様。

これが鉛筆書きになるから、こういう、


起筆っぽい「あや」をつけてやるんでしょうが。

鉛筆書きって線の太さがないから、これを無くしてしまうと逆におかしくなるんじゃないの???

点が3つで“さん”ずい。

点が2つだと“に”すい。

いずれも「点」を表してやる必要がある。

まとめ。

こういう質問が子どもから来ると、答えるのに窮してしまいますねえ。

子どもにとっては学校の先生が絶対だし、

私から「学校の先生間違ってるよー」なんて言えませんしね。

若い先生なのかもしれないしー。もう少し書写の勉強してほしいなあ・・・。

そういえばうちの書道教室にも数名、学校の先生が習字・書道を習いにきていただいていますけど、

「国語の先生」はいまだおいでいただいていないですね(笑)。

書写は“国語教科”の範疇ですがそこはまたちょっと違うのでしょう。それに学校には「書写研究」の先生などもいらっしゃいますし。

書写研究の先生方、若い先生方にちゃんと講習してくださいね~(間違えた先生が若いかどうかも知らんけど・・・w)。

しょうじ書道教室でした!!

(最終更新:2021年2月4日)2273 Views
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