前回は墨、墨液をご紹介しました。墨液の扱い方にも意外と注意する点が多かったですね。
今回はすずりを見ていきましょう。
書道セットについているすずり、今はプラスチック製の軽いものになっています。
昔は本物の石でできたすずりが書道バッグに入っていました。
この石のすずりのせいで、昔はずいぶん書道バッグが重かったんです。
すずりの各部の名称として、
- 海(うみ)・・・深くなっている部分。墨を入れて貯める場所。
- 陸(おか)・・・平らな部分。固形墨を磨ったり、筆をならしたりする場所。
を、覚えてください。
斜めの部分は「波止(はと)」というんだそうです。
私、知りませんでした・・・。勉強不足。
陸-波止-海
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ですね。
すずり、裏と表
さて、このプラスチック製すずり、裏と表がありまして。
(kuretake呉竹書道セットのすずりの場合です)
表面が、陸が広く海が狭い固形墨用。
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裏面が、陸が狭く海が広い墨液用。
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なので、このサイトでは墨液中心で練習していくので使うのは裏面の墨液用・・・
ではなく
使うのは表面の固形墨用でいきましょう。
なぜなら、墨液用の海は広すぎるように思うのです。
広すぎるため、墨を少し入れたぐらいでは墨が貯まらず、うすーく広がるだけ。
これでは筆に墨をつけるのに不便です。
ここに、墨を貯めようと入れていくと、割合たっぷりと入れないと墨が貯まらないのです。
ではたっぷりと入れた海で初心者が筆をつけようとすると・・・ピチャーン!
十中八九、墨を飛ばします。
裏面の墨液用を使うときは、条幅の大きい太い筆を使う時くらいです。
墨液用についている筆ならしのでっぱりもあまり使いやすくないですし。
墨液でも表面の固形墨用を使いましょう。
(まだ墨は入れないでねー!あとでちゃんと説明しますから。)
墨池(ぼくち)というのもあります。
大人の方で、普段家で書くことが多いです、という方は「墨池」というのもあります。
これはただ単にプラスチックの入れ物で、墨液を入れるだけ、というものです。
まとめ
《子どもなら》
・表面の固形墨用をつかいましょう。
《大人の方なら》
・すずりでも墨池でもどちらでもいいでしょう。
次回は下敷きをご紹介します。
1-6.下敷き
下敷きは罫線あり/なし、色も白地/黒地、とあります。あると便利な下敷き!どうぞご覧下さい。