ニハチ作品の進め方
とまあ、タイトルをだいぶ大盛りにしましたが。
さて、子ども達の作品も徐々に清書が決まり。
ようやく自分の作品作りとなりました。
やはり自分の弟子(子ども達)の作品が仕上がってからでないとなかなか自身の作品に集中できないのは、いずこも同じようです(聞いた話)。
ニハチ作品でも半切作品でもやることはほぼ同じ。
私は行草作品が主な人なので、行草作品の場合、だと思ってください。
行草・字運作品(専門用語)です。
全体の流れ
- 手本をもらう
- 詩文を見ながら、字が抜けていないか確認する
- 字典を見ながら、崩し方をひと文字ひと文字確認する
- 作品構成を分析・覚える
- 書き込む
- 見直す
- 書き込む
- 見直す
- 以下、繰り返し
私は4.のところで、一度、鉛筆で適当な紙にスケッチします。
スケッチすると先生が書いて下さったお手本の構成が分かってきます。
そこから先生の真意を読み取ります。読み取ろうと努力します。なんとか読み取ろうとあの手この手を尽くします(ホントここ難しい!!)。
スケッチからわかること
スケッチをすると、どの文字を大きく書いてどの文字を小さく書いているかがわかります。
ここを出してここを引っ込めている、というような作品構成がわかります。
なかには、(たぶんそうなのだろう)という場合も出てきますが、そこは間違っていても構いません。
要は、手本をとっかかりにして自分がどういう作品を作るのかが大事だからです。
なので、深読みもOKですし、手本よりもオーバーに強調させたっていいのです。
お手本を書いている先生を想う
なんだかロマンチックな見出しですが。
「弟子にお手本を書く」という先生方のお仕事。これを想像してみてください。先生方はどんな想いであなた用のお手本を用意しているのでしょうか?
先生「あの人用のお手本は・・・」
先生「そろそろこのくらいのレベルのものかなー」
先生「ここをこうして、ここはこんな感じで・・・」
先生「こういう風が入ってくるといいんだよなー」
先生「ま、このくらいか」
先生「あとは本人がやることだな」
とまあ、勝手に妄想しましたが。
その先生は、お手本を渡す生徒のレベルや今後の方向性(こうなってほしいという希望)を入れて書くのだと思います。
お手本とは
なのでお手本とは、あくまで作品作りのヒントであって、100%マネする必要は無い、と私は考えています。
ただ何も考えずにお手本を真似て書く。これだと「習字」になってしまいます。
お手本は、音楽でいう「楽譜」。
お手本は、物作りでいう「設計図」。
なのです。
自分の考えはガンガン入れてもいいのです。
そして、先生の添削を受けて、自分の考えでいれたものが
「ここはいい」
「これはやりすぎ」
など、指導を受けよりよい作品となっていくのです。
ひと皮むけるスケッチ法
ということで2年ぐらい前から私はこの方法で作品作りしていますが。
まだまだ物足りない感じです。
ときどきスケッチを見返したり、スケッチはまったく見ずに書いたり。いろいろ試行錯誤を繰り返します。
このスケッチ法、時間が無いときこそやるべきで。個人的には、スケッチを一度やることで、10~15枚分書いた効果があります。
今年の作品はまだまだだなー・・・。
ということで、半切でも、ニハチでも、条幅作品を格段に進歩させるスケッチ法をぜひお試し下さい!
秋田市、しょうじ書道教室でした!