前回は書道バッグをご紹介しました。
さて今回は筆を見ていきましょう。
大きい字を書く筆を大筆(おおふで)または太筆(ふとふで)、
名前を書く筆を小筆(こふで)または細筆(ほそふで)といいます。
大筆には毛の長いもの短いものいろいろと種類がありますが、このサイトは初心者向け。毛のながいものと短いものと、ざっくり2種類、とさせていただきます。
上の2本が毛の短いもの、下2本が毛の長いものです。
筆の各部の名称は、
- 筆管(軸)
- 穂(毛の部分)
- 穂先(先っぽ)
を覚えて下さい。
毛の短い筆は最初だけ
kuretake呉竹書道セット 大筆「玄海」 315円
一応寸法を測ってみました。
毛の短いもの、これは幼~2年生の“初心者”がちょうどいいでしょう。
書道バッグのセットの中に入っている筆もこのタイプです。
生まれて初めて筆を持つ、という時に筆に慣れるためだけに使うような感じの筆です。
当教室 無印 840円
こちらはうちの教室で取り扱っている大筆です。
「玄海」とほぼ同じサイズですね。玄海のほうが少し軸が太いんですね。
これら毛の短い筆は、使い始めて半年くらいしたら長い毛の筆に取り替えたほうがいいでしょう。
「うちの子はまだちょっと無理かも・・・」
と思っても、いずれ毛の長い筆で書くのですから、毛の長い筆に早めに慣れた方がいいでしょう。
まだ使えるから・・・と思っていつまでも毛の短い筆で書かせても上達しません。
習うより慣れろ、ですね。
ちょっと不器用に思える子や左利きの子(もちろん右で書かせます)は1年間くらい使ってもいいかもしれません。
毛の長い筆で練習を
スタンダードはこちら、毛が長く軸の太さがストレートなタイプです。
当教室では基本的にこちらをお勧めしています。
当教室 無印 1,050円
毛の長いもの、こちらは初心者でなければいくつの子でもいいでしょう。大人の方はいきなりこちらの筆でがんばって下さい。
初めて書く子でも3年生くらいになっているなら使えるでしょう。
筆は何でもいい・・・というわけでもないんですが
さて筆の選び方ですが、私の経験上でいうと筆は使ってみなきゃわからない!というところがあります。
筆を買うとき、そもそもの情報があまりないんです。
専門店に行けば筆の毛を触ったり何の毛でできているか尋ねたり、楷書向けなのか行草向けなのか・・・(このサイトは初心者向けです)
ホームセンターや文房具屋さんに行って、袋に入っている状態の筆を見て得られる情報で判断しますのでその見分けかたも値段と穂の長さぐらいしかないように思えます。
そして、個人的にあまり好きではないタイプの筆がこちら。
当教室 無印 1,000円
毛の長いタイプの大筆です。穂(毛)の長さ・太さとも同じサイズですが、持つところである軸が細くなっています。
これも最終的には自分の好みで決めてかまわないのですが、私は軸は太めのほうが書きやすいと思っていますので(ボールペンなども、売れ筋は持つところが太めのグリップですよね)、教室ではあまり勧めていません。
ということで、このサイトのおすすめ、使いやすいバランスのものは、
- 値段は1,000円前後
- 穂(毛の部分)は5センチ
- 筆管の太さは1.2センチ
- 軸がストレートなもの
としておきましょう。
2本使い、ローテーション方式
大人の方でおすすめの方法が、上記おすすめの1,000円の筆をいきなり2本用意してローテーションして使う方法です。
2本平行して使い、習字の練習を進めて行くのです。
1本使って、使い終わったら洗って乾かす。
次に練習するときは2本目を使って練習して。使い終わったらまた洗って乾かす。
次に練習するときはまた1本目に戻って練習していくのです。
いわゆる「洗い替え」として2本持つわけです。
洗い方については、4-1.筆の洗い方で詳しく説明しますが、こうすることで、筆をちゃんと洗う癖がつきますし、筆の持ちも良くなります。
まとめ
《小学生なら》
短い毛の筆で試し書き、すぐに長い毛のストレートなタイプの筆を買いましょう。
《大人の方なら》
長い毛のストレートなタイプの筆を買いましょう。
できれば同じ物をもう1本買い、洗い替えとして準備しておきましょう。
小筆については、3-10.小筆で詳しく説明します。
次回は半紙をご紹介します。
1-3.半紙
書きやすい半紙、かきにくい半紙があるのですが・・・。