前回は筆のとりかえの目安のお話をしました。
4-2.筆のとりかえ
ちゃんと洗っていても根元は膨らんできます。持ち方が悪いとなおさら早く膨らんできます。ふくらんできたらダメ元で修理してみましょう。うまくいくとまたしばらく使えるようになります。
修理する前にまずはしっかり念入りに洗って下さい。
洗った後に乾かないうちに修理します。ミシン糸とはさみを準備しましょう。(自己責任でお願いします)
- 洗った筆の毛の水気をすいとり紙などで軽くふいてください
- まずは1回目のむすび。左側に糸巻きを置きます
- 左手小指あたりに糸をからめつつ左手に筆を持ち、左手と右手で糸を持ちます。そして糸をグルグル巻いていきます
- 糸を巻く場所は毛の根元1~2ミリのあたり。糸が緩まないよう巻いていきます
- 7~8回くらい巻き付けてから、1回目をむすびます
- 1回目のむすび目を左手中指や薬指で押さえながら2回目に進みます
- むすび目を押さえた指は離さずに、人差し指や親指は一度糸から離して、むすび目を作っていきます
- 2回目のむすび目を小さくしていきます
- 結べたら余分な糸を切りましょう
- これで完成です
- 筆の根元、1ミリくらいのところに緩まずむすべました
写真を載せてもわかりづらいですねー。動画にしたらいいんでしょうか・・・。
→2年半の月日を経て・・・ついに動画登場!どれだけ時間かかるんだっていう話ですが(汗)
参考になりましたでしょうか?
いままで何本も修理しましたが、糸が緩まずきれいに1発で縛れることは少ないです。
結び目が緩まないように押さえながら・・・固結び。
机の上で筆を押さえながら、糸をパラリと置いておいて、両手の指を総動員して結びます。
ビシッと緩まないように結べると、さらに半年くらい使えます。
うちの教室の筆はこの技を使って、持ち方のまだできない子の早く悪くなった筆を直しています。
これでなんとか1年持たせるわけです。
業者さんには「筆が売れないのでやめてくださいよー」と泣きつかれてしまいますが。
次のお話は4-4.紙ゴミの処理です。
その地域・自治体でゴミの出し方は違うと思いますが。ルールに則ってゴミは出しましょう。