こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
こちらの本、みなさん読みました?
青柳さん。イケメンですねー。
東京で四代続く書道用品店「寶研堂」のご主人。青柳貴史さん。
1979年生まれだそうで。
私より4つほどお若い。
その方が、日々の仕事のこと、硯のこと、中国へ買い付けに行く旅先でのこと、
などを、かいつまんで分かりやすく書いてくださっております。
書道をやっていない方にも読みやすい内容。
普通だけどね本人はそう思っているに違いない。
全編にわたって硯を主軸として話は進みますが。
わりとサラッとした内容。
このような世界というのはだいたいが「狂気」を帯びていますね。
こういう内容に、
誰もが、
一瞬でも触れられるのがノンフィクション本のいいところ。
「ぶっ飛んでんなー」
「ちょっとオカシイんじゃない?」
「そこまでやるか?普通!」
という感想は私達にとっては褒め言葉のようなもので。
一般の方々が引いちゃうようなことを、
「ごく日常に」
「至ってまじめに」
「自然体に」
やってしまうのが、こういう方たち。
青柳さんは石食べちゃってますけど、
書家だって書道の画仙紙食べちゃいます。
人間の感覚って馬鹿にできないらしいです。
経験を積めば相当正確なんですと。
こいうことできるって、ある意味羨ましい。
そこらへん私は中途半端で。
ついつい損得勘定とか合理的判断とか考えてしまう。
狂えきれない半端者なのです。ワタクシ。
もしや狂えたほうが幸せなのかも。
青柳さんは職人さんになるのでしょうか。
でも芸術家でもあるのだと思います。
書道の世界に慣れた私でも、初めて「篆刻」の世界に触れたときには、
どではっちゃけましたし!!(秋田弁)
篆刻(石のハンコのこと)の世界のごく一部を紹介しますと、
例えば、今から印(ハンコ)を紙に押すとします。
このときの手順として、
・紙の中に、邪魔になるような不純物、砂粒、ワラ、虫などがないか丹念に見る(中国の手漉きの特別な紙なので色々入っている)。
・それをピンセットでひとつひとつ取る。
・裏も同じくやる。
・不純物を全て除去したら、なめらかな物で紙面を全体的になでつけ、紙の目(手漉きの目)をつぶす。
・裏も同じくやる。
・印を押す場所を再び念入りにつぶす。
・裏も同じくやる。
・紙全体を定規などで伸ばしハリを持たせる。
・裏も同じくやる。
・これらの作業中、不用に手脂が付かないよう常に紙の端をつまむ。
・印に印泥を付ける
(印泥のつけ方は割愛)
・印面に印泥の毛羽立ちがあればピンセットで取る
…
こんな感じです。
これ、まだ押してませんよ。印。
押す前の準備に1時間くらいかかる。
こんな世界なのです。
芸術の世界というのは損得勘定抜きで、
「どこまでもやる」
「できることは全てやる」
なのです。
これでもか、これでもか、
これでもか…としつこいくらい繰り返す。
一般の人から見ると完全に常軌を逸している。
そんな世界。
面白いでしょ?(笑)
私だって墨くらい磨る。
そんな私だって自分の作品作りには墨くらい磨ります(笑)。
墨を磨る。。。 あの青柳流に言うと3番目くらいの愛人です。 本妻は自宅に。 ごくごく普通の硯。 最初に見えているのは墨液の容器ですが中身は水です。 私は左手で磨る派。右手は温存。 まあ、このあと墨液ダバダバ入れるんですけどね。 ちょっとでも磨っているとマシなので。 #秋田市,#書道,#習字,#ライフワーク,#日本文化,#趣味,#生涯学習,#美文字,#墨液と混ぜる,#全て墨液よりはマシ,#大きな声では言えないけど,#羅紋硯,#墨をする,#硯,#墨,#japaneseart,#japanesecalligraphy,#akita,
37 Likes, 0 Comments – Fumito Shoji 東海林史 (@fumitoshoji) on Instagram: “墨を磨る。。。 あの青柳流に言うと3番目くらいの愛人です。 本妻は自宅に。 ごくごく普通の硯。 最初に見えているのは墨液の容器ですが中身は水です。 私は左手で磨る派。右手は温存。…”
磨った墨100%で書くこともありますが、
練習のときは磨った墨10%+墨液で書いたり、
締切が近づくと100%になったり、
これが墨が途中で足りなくなると磨った墨50%+墨液とか。
まあ色々ですね。
面白いですよ。墨の変化。
ここでも私は損得勘定してしまう。
唐の古墨とか持ってませんし、
数種類の墨を試すとかやりません。
時間の経過による墨の滲み方とか散り方とか…やりません。
ってかやってみたいけど!先立つものが!…(;_;)
みんなどうしてんだろなー(遠い目)。
続編を望む!
お忙しい青柳さんがもし書けるのであれば、今度の本では、
・硯のことをもっと詳しく
または、
・中国での買い付けのやりとりの部分
ここらへんを、
もっと掘り下げた内容で書いたものを読みたいですね!
狂気をはらんだ趣味の世界!
もっと見たいですね!
しょうじ書道教室でした!