こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
前回はこちら。
今日は連載第4回でございます。
中学生高校生にもなれば、もう指先の発達は十分でしょうか。
鍛えればまだまだ操作感度は高めることはできます。
中学高校生編。
このくらいの年齢まで習字を継続できていれば、
手先・指先の感覚も発達し器用さは増しているのではないでしょうか。
座ってじっくりと作業する習慣もつき、
漢字の理解にも苦労することはないのではないでしょうか。
常用漢字もお手のもの。
中高生になれば、小学校で覚えた漢字1000文字を学習の糧に、
「常用漢字」やさらに複雑な熟語などを覚えて、使いこなしていきます。
とはいえ恐れることはありません。
新しい知らない漢字でも、
漢字は「部品の集まり」ですし、
熟語だって「漢字の組み合わせ」です。
今までだってやってきたことです。
すでにある漢字の知識をちょっと応用するだけ。
偏が意味、旁が音、
でできている
「形声文字」
のことは覚えているでしょうか。
この「形声文字」で作られている漢字が85%とも言われています。
常用漢字にも多くありますが、
初めて見る漢字でも“意味と音”まで分かれば、
「もしかしてこういう意味かな?」
くらいのことは想像がつきます。
たったひと文字のなかにその意味や読み方まで内包している漢字。
これはアルファベットにはない特徴です。
なんと効率が良い文字なのでしょう。
一画一画を刻むように書き、新しい漢字を習得する。
今まで通り、座って書く。今まで通り。
手を動かして頭に入れる。
小学生のころから身についた習慣。
中高生にもなれば書きながらいろいろなことを考えるでしょう。
「昨日の出来事」
「勉強のこと」
「読んだ本の内容」
「自分自身のこと」
「考えても答えがでないこと」
自分を省みる時間。
普段の生活の中にこんな時間はそうそう多くありません。
ましてやテレビやスマホが身近にある現代。
じっくりと考える時間は貴重です。
漢字や熟語の意味や使い方を学び、さらに考えを深めていく。
座ってじっくりと作業をして、さらに考えを深めていく。
習字の本来の目的はきっとこれらのほうで、
その副産物として
「書く文字が上手くなっている」
ということではないでしょうか。
臨書を始める。
せっかくここまで習字を続けてきたのです。
書道の先生は臨書を勧めてくるでしょう。
楷書だけでなく行書も書いていく。
また世界が広がります。
古人の筆跡に触れ、いよいよ「書道」の時間です。
舞台は古代中国。
歴史好きにはたまりません。
歴史マンガや歴史小説をからめるとなお楽しい。
そこには現代のような縮こまった文字などひとつとしてありません。
そこには漢字が生まれ落ちた瞬間があります。
筆を扱う手指、
漢字の構造の知識、
活き活きとしたその文字を書くことができる基礎が、
あなたにはすでに備わっているのです。
ここまでのキーワード。
・学習漢字から常用漢字へ
・漢字の世界はより豊潤に
・習字から書道へ
・本来の文字の姿
次回は?
連載第4回目はここまでです。
いよいよ次回最終回!
だと思います。
しょうじ書道教室でした!