こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
みなさん、“臨書”してますか?
初学者の方は最も大事にしなければいけない練習方法です。
書道とは古典にあり。
書道教室に通われている方の中でも、最近自ら進んで臨書をする方が少なくなってきたせいか、まるで小学校時代の書写の文字をそのまま書いている人も少なくありません。
書写と書道はまるで違います。
書道が本来あるべき姿の文字で、
書写は、日本全国・北から南、田舎も都会も関係なく、全ての子ども達が文字を覚えられるよう、読めるよう、学びやすいように最低限整えた共通の形の文字なのです。
せっかく一生の趣味に書道を選ばれたのですから、みなさん、早く幼い「書写」の字から卒業して、より美しい「書道」の字を身につけましょう。
・・・。
ちょっと表現が過激でしたかね?
別に書写を軽く見ているわけではないのですが。
書道離れの現代、最後の砦ですから、書写。
いまや、小学校のわずかな期間に学ぶこの「書写」の字が、その人の一生の字を決めてしまう・・・。
書写、大事!(笑)
例えば、木
何が言いたいのかというと。
例えば「木」の字。
書写と何が違うかというと。
横線縦線と交わるように書く、左右のはらい。
どうですか?
ずれてませんか?
東はどう?
林も見てみましょう
ずれてますね。
わずかな違いが差を生む。
これは臨書をすると分かってきますが、ほぼほぼこのように書いています。
わざとずらして書いているのです。
横線縦線が交わるところ、ちょうど同じ場所に左右のはらいを書くよりも、
わずか左にずらすように書く。
このほうが、
・はらいがより伸びやかに見える
・右はらいを長く書いても、重心が整っている
などの効果があります。
昔の人はそれを分かってわざとずらして書いている。
ごくごく入り口。
古典の臨書をやっているとこういうことが、ごく自然にできてきます。
自分が意識しなくても
「いつもこんな感じで書くよなー」
と自然に書けるようになってきます。
これが臨書のすごいところ。
ちなみに、この左右のはらいなんかは臨書の入り口中の入り口。
ごくごく手前で見つかります。
他にもたくさんありますし、私も全て知っているわけではありません。
古典はこのような「文字が自然と美しくなるコツ」の宝庫なのです。
古典の森へ入って、このような実をいくつ拾ってこれるか?
これも書道の奥深く面白いところ。
1000年も前の文字がいまでも残る理由なのです。
現実の世界にこういうものがあることも驚きではないでしょうか?
みなさんはいくつ見つけられますか?
しょうじ書道教室でした!