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【連載その5】最終回、そして伝説へ。

【連載その5】最終回、そして伝説へ。

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しょうじ書道教室

こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。

いよいよ連載第5回・最終回でございます。

連載第1回の幼児期編

ヒトが成長するに従って手指の機能は発達していき、

第2回学童期前半編

成長するにつれ機能は上がり、手指からの刺激がさらに知能の発達を加速、

それと同時に子どもの生活は勉強・運動とますます活発・複雑になっていきます。

第3回学童期後半編

手本を見て書くことが

初歩的な“観察と再現”の訓練となりました。

第4回中学高校生編

常用漢字が加わり熟語や慣用句など言葉の種類も増える。

より高度な文章に触れ、

ひとつのことを机の前でじっくりと考える。

文字を習う“習字”は終わりを迎え、いよいよ書道へ。

もじたちが ほんとうの すがたを あらわした!

今までは文部科学省で定められた文字を「学習」してきました。

この文字は単なる文字。現代の“丸くおさまった”文字。

これを一度捨てる。

ここから学ぶ文字は、本来の文字。

文字が、文字本来の姿を取り戻す。

本来の文字の姿は、

ときに荒々しく猛り、

ときに妖艶で怪しげに光り、

ときに呪術的な容姿を持つ。

軽はずみに手を出すとしっぺ返しを食う。

しかしそれも一興。

学習、から再び学び直しを。

文字本来の姿は『書道の古典』の中にあります。

これを学び直すことになります。

ここがようやくスタートラインのようなもの。

いままでせっかく覚えた漢字なのにまた覚えなきゃならないの?

心配はありません。

漢字は漢字。変わりありません。

どちらかというとクリア後の2周目。ハードモードです。

(※ハードモードとはRPGゲームなど、クリアした後にプレイでき、難易度が上がった状態で再スタートするモードです。やりこみ要素や収集要素も加わっていたりします。わかるかなー?)

今までは書き方が「ひとつしかない」と思っていた文字に、何種類もの書き方が。

ひとつの文字に複数の書き方が展開される。

楷・行・草、書体が違う。

同じ楷書でも時代が変われば書きぶりも変わる。

どこから学ぶ?

どの時代に行く?

誰の書を学ぶ?

上手に書く?自由に書く!

書道をやったことのない人の指先調節機能が“強・中・弱”の3段階とすると、

書道をやっている人の指先調節機能は、8段階くらいはありそう。

書道トップレベルの人なら15段階とかはあるんじゃないか。

本来の文字の姿を知り、

それを自分の中に数%でもインストールできたら、

このあたりから「表現」というステージに入ります。

表現するには指先調節機能の機能強化は必須ですし、

使う道具はもちろん「筆」。

太い線も細い線も自由自在。

動物の毛をまとめただけという原始的な造りをしています。

しかしその構造から、描かれる線は多種多様。

これまでは筆を「指先」で扱いコントロール方法を懸命に学んできました。

指先調節機能はバージョンアップできたでしょうか?

あなたの文字たちは本来の姿を取り戻したでしょうか。

もう準備は万全です。

ここまでに習得してきた技術と知識を使い、

4000年もの永い間使われてきた「文字」を材料に、

表現する世界、

『書道』

となります。

2万字とも3万字とも言われるすべての「漢字」をコンテンツに、

あなた次第の表現をしていく。

物事のステージがとてもダイナミックに進んでいきます。

幼児期、

手を使う機能が目覚めはじめ、

学童期、

文字を書き、それを理解し、

中高生、

指先の機能・文字の理解はさらなる発達をたどる。

あなたはそうやって十分な経験を積んだ後、

修行しながら文字たちの本来の姿を取り戻す、長い長い旅に出るのであった。

fin.

エピローグ。

「いくらかは取り戻せただろうか…」

各地で様々な表現をしながら、勇者は文字たちの姿を取り戻していった。

「まだこれだけか…」

途中立ち寄った村で西の地に新たな洞窟(古典)の噂を聞いた。

「次は西に向かってみよう」

勇者の旅はいま始まったばかりなのであった。

まとめ。

これにて連載は終了です。

「人が文字を書く」

という軸で書道のことを書きたかったのですが。

うまく書けたのか、言いたいことが言えたのか…。

それとも脱線したのか(笑)。

難しかったです。

また挑戦したいと思います。

最後までお読み下さりありがとうございました!

しょうじ書道教室でした!

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