こんにちは、秋田市のしょうじ書道教室です。
やっぱり大事!小学生の硬筆!
うちの教室では、手書きの楽しさを一番に知ってほしいというポリシーみたいなものがありますが、
やはり(?)習字の教室ですので、
鉛筆書きの文字を上手になってほしい(親御さんが望むこととしても)という要望にももちろん応えたい!と思っています。
何を当たり前の…(汗)。
硬筆をしっかりやると漢字の理解も進みますよー!
ということで、
小学生たちには不人気の“硬筆(鉛筆書き)”、
これの練習方法をご紹介。
まず、毎月の課題を練習するのは当然ですね。
毎月の課題を練習、
丸付け(添削)→また練習
ということをやりますが、
これだけではありません。
いろいろ新しい方法を試しています。
課題の中で苦手そうな文字だけを特訓したり、
(これは“むすび”の練習ですね)
筆圧のかけ方、鉛筆の持ち方、動かし方をチェックしたり、
(○をグルグル書いて、ちゃんと指を使えるか)
3年生以上の子で、希望者に限り、
万年筆を使わせたりして、
(万年筆は持ち方の矯正に有効です)
改善を図っています。
とはいえ。
持ち方の矯正はとても時間がかかることですし、
そこはほどほどに。
気長に取り組みたい。
あまり細かくクドクドと言うと、
子どもは書くことそのものを嫌いになってしまう。
そして子どもたちが好むのは「毛筆」ですしね。
そこは毛筆・硬筆のバランスを取って、おいしいとこ取りしていきたいと思っています。
現代において小学校の書写は「文字の書き方」の最後の砦。
書道の専門家がなんと言おうと、現代の子どものほとんどが、
文字の書き方を身につけるのは小学校の書写(中学校でも一応書写の授業はありますが)。
この小学校の6年間の書写だけがその子の一生の文字の書き方を決めると言っても過言ではない。
たった6年間では足りない。
小学校ではひらがな50字、カタカナ50字・漢字約1000字、
中学校でさらにもう1000字、
社会に出れば使う漢字はもっと増えます。
漢字全体のボリュームは2万字とも3万字とも言われていますが、
日常的に使う漢字は5000字もあれば充分に用が足りるということです。
ん?5000字?
小中学校で2000字です。残り3000字。
高校大学で残り3000字を教えるわけではありません。
あとは各々必要なものを自分で覚えてね、というわけです。
(漢字は必要なものを自分で覚えるんですよ!“教わる”んじゃないですよー!)
ということで、漢字は、
覚えられる人はどんどん覚えてしまいましょう。
書道教室とは、学校で教わってくる書写の内容を補完するものです。
しかしこの通りの漢字の数。
小学校の書写の時間だけで、書き方や文字の形をマスターできるはずもありません。
なので町の書道教室の出番なのです。
一生の趣味にもなりうる。
さすがに書道教室でも5000字すべて練習するわけではありませんが、
書道を長く続ければ、
漢字の構成はだいたい分かってきますし、
漢字の構成が分かれば応用も効いて、
初めて書く漢字もだいたい整えて書けるものです。
書道教室は、書き方や文字の形だけを教えるわけではありません。
その漢字に付随する様々なことを書道教室の先生は教えてくれます。
・漢字のなりたち
・ひらがなの元になっている漢字
・漢字の使い方
・熟語や慣用句
・漢字の仕組みや構成
・中国から渡ってきた文化や美術
などなど。漢詩や中国古典だって扱います。
文房四宝だってあります。
漢字ドリルだけでは身につかないことを、
書道教室の先生との様々なやりとりで、あれやこれやと身に付けていくのです。
漢字・日本の言葉の世界は奥深く、中国の文化・日本の文化と両方にからみ合っています。
漢字を通してこれらに触れることができる。
入り口はたかだか「文字の書き方」ですが、
中に入ると相当広いのです。
小学生のときに「やらされた」習字が、
大人になってから趣味として成り立つ。
これはそういう理由なんです。
子どもも大人も、お習字から。
しょうじ書道教室でした!